Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.051
スイッチ

第一/二印象

First and second impression of the space

大事なのは、第一印象だけではない。

第一/二印象

これにより

エントランスアプローチから連続感のある空間体験において、良い印象を重ねる。あるいは、最初が悪くとも二番目の印象が補って良い印象としたい。

その背景には

つくり手と使い手双方による空間や場所への配慮が感じられないと、好印象が得られない。
  • アイコン 居心地がいい住環境をつくろうとするなら、異なる空間に対してトーンや色調、サイズを変えた設計を行う。
  • アイコン 人は最初にネガティブな印象を受けても、その後に良い点があればプラスに転じ、最後には良い印象が残る。
  • アイコン 空間に対する細かい配慮はかたちとして、見えるもの・感じるものとして人に伝わる。

こんな風に

訪問時、ホームの外観から受けるのが第一印象ならば、玄関をくぐって入館した時に受けるのが第二印象。訪問者が受ける印象を、ともに良いものであるようにしたい。少なくとも第一印象がネガティブな場合には、第二印象がそれを補ってプラスの印象に導くようにしたい。

例えば、少し手狭に感じる玄関周りのラウンジから奥には広がりのある庭に面したダイニングを設ける、あるいは眺望の良い最上階のダイニングであれば足を踏み入れた時に新鮮な驚きが得られるように空間の配置、設計を工夫する。

さらに、面積・配置上の主要な場所、空間のみならず、洗面・トイレなどの水回り、エレベーターホールなどの小振りな空間においても細やかな気遣いで清潔に保ち、演出することでホーム全体の好印象を強くしていける。

場の移動に伴って印象が重ねられるような重層した空間の設計を行う。
他のパターンと複合させ、体験の連続性を重視することで、有機的な実現を描く。
敷地の制約条件などから狭い空間ができても、その先には広がりのある開放的な空間を用意するなど、狭い/広い、低い/高いなど緩急をつけた設計を行う。

実践例

グランダ南浦和

グランダ南浦和 エントランスラウンジ