Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.050
スイッチ

シーケンスのある玄関

Scenery transitions

いきなり入口では素っ気ない。

シーケンスのある玄関

これにより

沿道からのアプローチ、玄関、そしてエントランスホール、ラウンジまで、訪れる人は一連の体験を得る。

その背景には

近隣にホームを知ってもらうことと同時に、
中での生活を守るクッションの両者を同時に叶えたい。
  • アイコン 建物の格をつくるには、場所を彩る植栽や緑、キャノピー(庇)などのプラスの要素を持たせなければならない。
  • アイコン 道路から玄関まで視線を遮るものが無ければ、プライベートな生活を守れない。
  • アイコン 厳しい敷地条件や道路への取り付きの場合は、玄関が直接道路に面して配置される。

こんな風に

パブリックな外と、生活が営まれる内の間に「間」を持たせ、訪れること自体を一連の体験とすることで、空間に格を持たせることができる。平面配置のみならず、視覚的な工夫と仕上げ材料により玄関にシーケンス(連続感)を持たせる。

家族がホームを訪れる時は心配や悩み、そして期待感を持って来る。そんな気持ちを和らげて受けとめるための空間の設えである。

訪問時の体の移動、視線の動きを受けとめる場所や空間に連続感を持たせる。
建物の配置をできる限り沿道から距離を取るようにする。敷地の制約条件で難しい場合は、訪問者の視線がラウンジまで素通しにならないように、玄関扉、視線を受ける壁を効果的に配置する。
玄関扉に続くアプローチには目を楽しませる植栽や緑を配置する。
玄関庇(キャノピー)を設け、入口であることを明示する。
玄関周りの外部仕上げと風除室・エントランスホールの仕上げや照明器具に共通性を持たせることにより場所の連続感を持たせる。

実践例