Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.009
立地をたのしむ
これにより
狭い敷地に建つホームでも、地続きの風景を取り込んで、豊かな緑や広がりを得ることができる。景色がホームの一部になるだけでなく、生活空間が豊かに息づく。
その背景には
近くから遠くまでの周辺環境を考慮しないと、風景を地続きで眺められず、ただの風景になってしまう。
- 多くの日差しを得るために、敷地の南側に空地を取り、北側に建物を建てるため、東西の隣地の庭は連続する。
- 隣地と完全に隔絶した建物・外構計画を行うと、空地の連続性は失われる。
- 建物は景色を楽しむための装置として捉えることができる。
こんな風に
敷地の外の風景を、庭の一部であるかのように借用すると、地続きの風景を演出できる。ホームの限られた庭だけでなく、隣地の庭も一体と感じられるようなランドスケープの連続性をつくり出す。
広くとぎれない景色を眺めて楽しめるようにすることで、外とのつながりや外への広がりを日々の生活の中で感じることができる。
遠景の山並みや隣地の林などの自然の要素、風情のあるまち並みなど、眺める価値のある景色の有無を確認し、庭・外構の近景が合わさった景色となるような計画をする。
ホームの庭から隣地の緑に風景が連なる時、外構フェンスを視線が通るようにしたり、存在感を消すような色合いにしたりして一体感をつくり出す。
大きな緑に面する部屋の開口部を大きく取ったり、ベランダの手摺を透過性のある仕様にしたりして、風景をたくさん楽しめるようにする。
実践例
メディカルホームくらら中村橋 リビングルーム
メディカルホームグランダ陽明 エントランスラウンジ