Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.029
ゆたかな日常
これにより
歩く・立つ・座るといった動作や、休憩・食事・入浴などの目的に応じて天井の高さや形が変化すると、気持ちや目的に対して空間がフィットする。
その背景には
意図的ではなく均一にされた天井高は、だだっ広い空間や、長い廊下を強調してしまう。
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移動の空間、親密な会話をする場所、庭に向かってのびのびしたい場所など、それぞれの場所には行動や志向に合った天井の高さがある。
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天井高の変化により空間に奥行きが出る。
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折り上げ天井は装飾的効果とともに、間接照明や空調を仕組むなど多様な使い方がある。
こんな風に
天井の高さが変わることでその場の雰囲気が変化する。天井が高いとのびのびした開放感が得られるし、低い天井の部屋ではギュッと引き締まったような密度の高い雰囲気となる。
ダイニングやラウンジのように広い部屋の天井が高く、庭続きに大きな開口部を持つ時、外に開いた開放感を感じる。勾配のある天井では、高い位置に開口部が得られ、そこから差し込む光と照明が、開放感と詩的な雰囲気を醸し出すこともできる。
天井の高さに合わせて、凹んだり、突き出たりした部分の仕上げ色を変え、雰囲気の変化をより強調する。
高さに合わせた適切な照明器具を選ぶ。
高い部分にトップライトを設けると、光が加わってさらに高く伸びやかな空間をつくり出す。トップライトの開口がガラスの時、その向こうに広い空を感じることができる。
天井高の一部を上げる折り上げ天井は意匠性が高く、間接照明と合わせて計画するとよい。
実践例

メディカルホームグランダ鵠沼松が岡 ティールーム

芦花翠風邸 浴室