Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.001
不安をなくす
これにより
家族が会いに来た時に、居室だけでなく共用部でもゆっくりした時間を過ごせて、入居者は気分転換とリフレッシュができる。
その背景には
かつて同居していた家でも、家族とは適当な距離を置いて、つかず離れず、程よい距離感で暮らしていたものだ。
- ホームに入居したからといって、かつての家族との関係は大きく変わる訳ではない。
- 家族が来る時いつも体調が良くて、気分が安定しているとは限らない。
- 入居者と来訪の家族が、自由にしてゆっくり過ごせるほどには居室は広くない。
こんな風に
入居者にとって家族の来訪は嬉しいものだが、一緒に過ごすかたちは一様ではない。
家族とどんな風に暮らしてきたかは、入居者それぞれで異なる。ホームに入居することになって、家族との関係が微妙に変化することはあるかもしれないが、これまでの家族との適当な距離感は大切にしたい。
また、家族が来訪した時の入居者自身の体調や気分によって、ただ一緒に居るだけでいい時もあれば、お茶とお菓子を一緒に楽しみたい時もある。
ファミリールームは家族団らんのための専用の個室として使うことができるが、もっとリラックスした気分で時間を気にすることなく、過ごせる空間が欲しい。家族や友人が来た時、一緒に過ごせる・過ごしたくなる場所がホームに用意されていること。
ホームを訪れた家族と入居者が、居室以外に過ごせる場所のバリエーションや数を多く用意する。
ダイニングやティールームの一角の他、廊下を含めた共用部の一部に、開放しながらも閉じた空間を用意する。
ティールーム内のキッチンはスタッフだけでなく、入居者とその家族が自由に使える設備であるようにしたい。家族が自宅から持参した食べ物を切ったり温めたり、家庭の延長のような使い方があってよい。
家族と一緒に、スタッフに気兼ねなくくつろげる場所と時間を用意する。
実践例
リハビリホームボンセジュール大倉山 談話スペース
リハビリホームまどか戸田 リビングルーム兼食堂兼機能訓練室