Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.053
ワープ
これにより
セルフサービスのドリンクコーナーは、入居者同士、また家族とのコミュニケーションを深めるきっかけとなり、くつろぎ感の演出につながる。
その背景には
お茶を飲みたいだけなのに、スタッフにお願いしなければならず、気を使ってしまい煩わしい気持ちになる。
- 自分の家なのに、自分の家ではないという矛盾。
- 体が欲しなくても、お茶を飲みながら過ごす時間は優雅で落ち着いた気分になれる。
- 制約無く自由に振舞えることは、私たちの根源的な欲求である。
こんな風に
好きな時、好きなドリンクを自由に飲めることで、家族や他の入居者と楽しい時間を過ごすことができる。他の入居者のドリンクまで用意する人がいたり、ドリンクを介して入居者同士のコミュニケーションの広がりが生まれたりすることが期待される。
また、家族や地域の人にとっても、セルフサービスで自由に飲める雰囲気は訪れやすく、地域の人が介護予防体操などにより気軽に参加できるようになる。
入居者や家族が自分で好きな時に自由にドリンクを飲めるように、ドリンクサーバーを設ける。
ダイニングの近くやラウンジの一角に家具を使ってカウンターをつくり、コーヒーサーバーやドリンクコーナーを設置し、自由に飲み物を楽しめる雰囲気づくりを行う。
コーヒーだけでなく、色々な種類の紅茶が楽しめるようにする。夏にはレモン水やかき氷が楽しめるような工夫を行う。
アロマが香るおしぼりを置くなどの心配りもよい。
サーバーの他にも家具を置いて、装飾を加え、さらには本棚を設置するなど周りの環境づくりにも配慮し、飲み物をきっかけにしてコミュニケーションが生まれる場所づくりを行う。
建築的にコーナーの想定がされていない場合でも、コーナーの照明を工夫したり、『手づくりのメディア』でカフェ感を加えるなど、特別な場所である雰囲気を演出する。
実践例
リハビリホームまどか川口本町 カフェコーナー