言葉は渡すもの
どうしたの?What's up?
一拍置いてみる
こどもが何かしている。本人はまだ事の善し悪しがわからないので、良くないことであっても何も言わないとそのまま続けてしまいます。
その状況において
大人は常識の観点から見て良くないことと思うと、理由なくその行いをやめさせて、その場をおさめるために叱ってしまいます。
- 集団の決まりごとや、ルールやマナーが身についていくのは5歳児ころ。
- こどもは、その時の気持ちや考えていることを伝える言葉を、まだ十分に持ち合わせていません。しかも、いきなり叱られると、言葉を失ってしまいます。
- こどもは優しく問いかけられたり、気持ちを尋ねられると、心が落ち着きます。
そこで
落ち着いてその子に問いかけ、ものごとの見方や判断の基準、そこに至る道しるべを示しましょう。
- 何があって、今このようなことになっているのか、まずはその子の話を聞きます。
- その子が落ち着いて話せるまで待ち、何があったのか、その子の言葉を聞きましょう。
- 保育者が代弁しながら言葉を足して、その子の考えや気持ちを整理してあげましょう。
- こどもが言っていることをじっくりと聞いて、同じ目線に立って話をしましょう。
- 「どうしたの?」を聞いた後に、保育者自身の視点で、「私はこう思うよ」を伝えましょう。
- 異年齢保育では、年上のこどもが「どうしたの?」を聞く役割を担うこともあります。
そうすると
「どうして?」を考えるようになり、自分で考え、解決・解答を導くことができるようになります。正義や道徳心、公共心が芽生え、叱られないように行動するのではなく、やってはいけないことを判断して行動することができるようになります。