Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.019
内と外
これにより
外を眺めるという目的がはっきりしていて、かつサッシの無駄な枠がなくスッキリとした大きな開口部が得られる。
その背景には
窓を開けて外に出ようとしても、どこもかしこも開かない時のガッカリ感は強い。
- 窓が「開く」ということは「閉まる」ことが必要で、開放制限ストッパーなどの防犯上必要な金物が付いてきてしまう。
- 直接窓に向き合って庭や外の風景を眺める行為は、プライベート感が強い。
- 余計な装備が付かないフルハイトサッシなどの採用によって、多くの光や風を取り込むことができる。
こんな風に
ダイニングやティールームのすべての掃き出し窓に鍵があって、なおかつ開放制限ストッパーが付いているのはとても残念。開くものと思っていたものが開かなかった時、外への欲求や期待感が裏切られる。
すべての窓から出入りができなければならない、という訳でもない。ならば、割り切って出入りに必要なサッシ以外で、眺望を期待できるところはFIX窓とし、できるだけ大きな開口面積を確保する。
出入りや換気より、採光や外の景色、様子を眺めることを優先させる窓を設ける。
庭に面した大きなサッシの一部はFIX窓にして、併せてカウンターを設けてくつろげる場所をつくる。庭への出入り口は扉できちんとつくる。
フルハイトサッシを使用する。
建築基準法で規定される自然排煙に必要な開口部面積を確保するため、FIX窓上部には排煙窓が必要となる。
実践例
メディカル・リハビリホーム
グランダ豊田元町
ダイニングルーム
メディカルホームグランダ逗子 ダイニングルーム兼機能訓練室