Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.005
不安をなくす

ガラスで仕切る

Spaces divided by glass

すべては見えることからはじまる。

ガラスで仕切る

これにより

相談室やダイニングなど共用室のガラス壁を通して自然光が入り、奥まで見通せて明るく開放的な雰囲気が連続する。

その背景には

機能や環境によって、部屋を壁で分離することが優先されてしまう。
  • アイコン どのくらい見えてはいけないのか、聞こえてはいけないのかが十分に検討されていない。
  • アイコン 建物の外周に共用室を配置するため、廊下やホールは壁で遮られて外光が届かない。
  • アイコン 壁とガラスをうまく組み合わせることで、望ましい環境をつくることが可能である。

こんな風に

機能や環境において部屋を分離するために壁を置くことは有効であるが、本当にその壁である必要があるのか。

ガラスの仕切りは音や空調の独立性を保てるとともに、視線の通り/遮断を自由にすることで、空間の広がりを自在につくることができる。さらに仕切りをガラス建具として、物理的に空間をつなぐことも可能である。限られた面積の場合に環境面と実用面で柔軟性が得られる方法である。

相談室とエントランス間の壁をガラスにする他、ラウンジ、ダイニングなどをガラスで仕切ることで、入ってすぐのエントランス周りを開放的で明るい雰囲気にする。
プライベート性が要求される相談室は、ロールカーテンやブラインドなどで透過性を調整する。
相談室から部屋の外が見えるとホームの雰囲気が伝わり、ホームの生活をイメージしやすいなど、見学相談や入居者との懇談を明るく開放的な雰囲気の場で行うことができる。
ガラスの種類や表面に貼るフィルムなどにより装飾性を持たせることができる。

実践例

グランダ大井町

グランダ大井町 エントランス

アリア恵比寿南

アリア恵比寿南 ファミリールーム