Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.017
周辺へのひらきかた
これにより
隣地、沿道などとの境界は、周辺環境と建物の配置に応じたつくり方で、要求される開放感とセキュリティを同時に獲得する。
その背景には
場所毎における境界の要件に配慮しないと、
周辺環境と融合できないばかりか、不安すらも与えてしまう。
周辺環境と融合できないばかりか、不安すらも与えてしまう。
- 境界を挟んだ隣地との関係性においては、日差しや風通し、プライバシーなど様々な条件が存在する。
- 土地所有の権利関係上、境界は明確に設けなければならない。
- 境界塀やフェンスによって完全な防犯を達成することはできない。
こんな風に
セキュリティ上の役割を担うことから、敷地境界にはしっかりした塀が必要となるが、ホームを単調な同一素材で囲うことにより閉鎖的な印象を与えてしまわないように配慮しなければならない。
境界を形成する素材や技法のバリエーションを用いて、周辺環境や建物の配置に応じて、境界線をつくり分けることができる。
ホームを取り囲む境界は、堅牢な構えを見せたり植栽の生垣で囲んだり、設えを使い分ける。
囲いの方法は場所や周辺環境に応じて、木塀、生垣、目隠しフェンス、メッシュフェンス、格子ルーバーなどを使い分ける。
ホーム内での活動や活き活きとした生活感を表出させる、プライバシーを保つために外部からの視線をうまく遮る、バックヤードが外から見えないようにするなど、様々な状況に応じた境界のつくり方を用意する。
各バリエーションにおいて、素材間の隙間や間隔、高さ、足掛かりなどの詳細仕様に基づいて設計する。
『借景』を利用する際には、境界を越えて風景がつながるような素材を選ぶ。