Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.049
スイッチ
これにより
廊下や共用部の移動、散歩などの合間に休憩をとることができる。一息入れる時間が重なったり、通りすがりの人との会話が生まれたりして、そこは交流の場となる。
その背景には
一息ついて休憩できる場所や雰囲気が無いと、一日中急かされた気分になる。
- 身体の状態により、行動の間に休憩を入れる必要がある。
- まとまった広い場所は必要無い。形式ばったつくり込みがしっかりとされた場所は逆に緊張を呼ぶ。
- 一息ついている時は頭も空っぽだが、人と和んで話をするのは楽しい。
こんな風に
「ちょっと一息」が私たちには必要だ。日常の必要な行動だけでなく、好きなことに興じている時でも、身体を休めて緊張をほぐす瞬間は気持ちが良い。
館内を移動している時や散歩中に、気軽に腰掛けられる場所があると、次の行動に移る前の準備ができるし、同じ気持ちの友人と出会える場所になる。
自分のペースで生活したいから、『小休止』の場所は必要だ。また、そのような場所が用意されていることは、私たちの心に余裕と安心をもたらす。
エレベーターを待つ間なんとなく座る場所も、館内を移動している間に一息つける場所を随所につくる。ホールや廊下の隅だけでなく、ちょっとした凹みに椅子やソファーを置く。
浴室の脱衣室前に小さなソファーベンチを置いて、自身で入浴した人が入浴後に一息ついて、ゆっくりできる場所をつくる。
『散策できる小径』がある庭では、小径沿いや広場にベンチを置いて、散策の途中で休憩できる場所とする。
実践例
ボンセジュール徳重 エントランスラウンジ