Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.038
距離感/間

A salon

つながりを感じながら、
距離を持ちたい時がある。

奥

これにより

共用部でありながら個人による専有感が得られる場所があれば、そこに居ることをスタッフにわかってもらいながら、多少プライベートな時間を過ごすことができる。

その背景には

配置上、人の視線から死角に入る場所が多く、積極的に使われることが無い。
  • アイコン 共用室の隅にある小さなスペースは、有効に使われずに物置として使われることが多い。
  • アイコン 入居者は人に接することなく一人で居たい時には、居室以外に行き場所が無い。
  • アイコン 経済性重視のプランニングでは無駄な空間は排除されてしまう。

こんな風に

多くの人が過ごす共用室の隅や端っこにある、少し落ち着いた雰囲気の小さな場所は、少人数で過ごすにはうってつけである。「奥座敷」という言葉に表されるように、共用室とは異なるインテリアにより、プライバシーの高い空間が実現できる。

共用室や場所のバラエティが豊かになると、様々な目的に沿って使える場所がホーム内に用意される。

賑やかな場所から少し離れるか、視線が少し外れるような、いわゆる穴場的な場所がふさわしい。
3~4人の小さなグループが集まれる場所とするのもよい。
リビングやティールームの入口から遠いところに配置し、共用室に開いた間口は2mほど、奥行きは3mほどの4帖半~6帖ほどのスペースを取る。
内装を変えて装飾を工夫し、親密度の高い囲われたインテリア表現を行う。
閉じた場所にせず、自由度の高い空間にする。

実践例

グランダ甲南山手

グランダ甲南山手 エントランスラウンジ