Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.033
ゆたかな日常
これにより
壁は単に空間を仕切る構造要素から、空間に彩りを添えるプレイヤーに変わる。
その背景には
無機質で単調な壁や、何も飾られていない壁は殺風景で面白味がなく、生活まで単調にしてしまう。
- ホームは小さい面積に区画された部屋の集合体であり、結果あらゆるところに壁がある。
- 大きくて自由に使えそうな壁があると色々な装飾品を飾りたくなるが、決して壁を埋め尽くすことはできない。
- 部屋のつながり方や開口部の有無、明るさによって、壁の見え方は変わってくる。
こんな風に
壁面すべてをアート品やタペストリーなどの装飾品、あるいはアクティビティの成果品で埋め尽くすことはできないが、色合いや装飾的な模様の入った壁紙によって同様の効果を得ることができる。ガラスやウッドパネル、間接光などを用いることで、さらに装飾性が高まる。
居室においても、ベッドを置く側の壁紙に淡い色や模様の入った壁紙を用いることで、限られた面積の空間に彩りを添える。
部屋の用途や形(間口と奥行き、実際のサイズ)によって、どの面に行えば効果的かの検討、色合い/模様の選定を行う。
装飾的な効果を持たせることが主である場合は、大きな絵のような壁紙を貼り側面から間接照明を当てると、立体感や奥行きを演出する効果がある。
時には壁面をガラス素材にして、内側から照明を当てることで、非日常感を演出することができる。
実践例
グランダ八雲・目黒 ラウンジ
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