Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.063
時を超えた工夫

記憶の表現

Recreating old memories

自分と同じように
歳を重ねた雰囲気。

記憶の表現

これにより

土地、建物の歴史や記憶を思い出す建築の表現や装飾品があると、それらの記憶と一緒に生活することができる。

その背景には

人は歴史や過去の記憶から断ち切られると、今の生活の拠りどころが無くなり不安になる。
  • アイコン 自分の周りには、昔を思い起こさせる様々なものを置いておきたい。
  • アイコン 土地や建物の歴史や記憶は多くの人々の間で共有され続ける。
  • アイコン 明日に期待や希望を持つとともに、過去の思い出を楽しんだり、人は行ったり来たりしながら生きていく。

こんな風に

地域の中で生活を続けてきた高齢者にとって、生活の記憶は大切にしたい。

土地を愛し、その場所で暮らした人たちを思い出せるとともに、その土地の大事な記憶を継承していける空間づくりを行う。高齢者の記憶や価値観に合った装飾品や小物を大切にすることで、ホームに愛着を持ってもらうことができる。それらは話題にもなり、その時代を生きた世代の人たちを肯定する雰囲気が得られる。

敷地や元々建っていた建物の記憶や歴史をホームの中で再現する。
建替や改修であれば、既存建物の備品や内装材を再活用することで、地域の記憶や歴史を思い起こすことができる。
地域の特性に着目し、和の建築や特定のインテリア表現などを行うことで、ホーム固有の歴史を反映した建築意匠の表現を行う。
古い時代のまちの風景写真や地図など、地域の記憶につながるものを共用部に展示する。
入居者自身の思い出を大切に暮らしていけるよう、居室内の家具や飾りの置き方を提案できるとよい。

実践例

アリア松濤

アリア松濤 ダイニングルーム

まどか西川緑道公園

まどか西川緑道公園 エントランス