Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.048
スイッチ
これにより
行き止まりで一息できる椅子は、『小休止』の場所になる。複数脚置けるスペースがあれば、『小さいグループの集い』の場となる。また、建物の端まで行動範囲が広がる。
その背景には
長い廊下の行き着く先に何も無ければ、わざわざそこまで行く気が起こらない。
- 廊下には居室が連なり、多くの場合、椅子を置くなどのスペースの余裕は無い。
- 居室の扉があるだけの場所には、目的も無く行くことは無い。
- 居室のフロアでは、ティールームなどの共用室以外にひと時時間を過ごせる場所はなかなか見つからない。
こんな風に
廊下の端に椅子を置くことで、歩行訓練の際に座って休憩することができるので、椅子を目標地点にして歩行訓練を行うことができる。
そこに外を望める窓があれば、一人で外を眺めながら過ごす場所としても使えるだけでなく、外の光を受けた逆光の中でシルエットが浮かび上がり、装飾的効果をもたらす。
廊下の端の行き止まりに背もたれ椅子を置く。
椅子とともに観葉植物などの緑があれば、廊下が長くても、ここまでどうぞいらして下さい、という和らいだ雰囲気がつくり出せる。
廊下の端部は避難経路にあたることが多いので、置いた椅子が避難上問題ないことを確認する。
実践例
グランダ山手通 廊下