Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.028
ゆたかな日常
これにより
外を感じさせる設えは、楽しみや開放感を生み出す。外の空気を感じ、まち角のカフェのような場所を訪れることで、生活に変化を感じるとともに気分転換を図ることができる。
その背景には
自分の部屋にこもってしまうような、ホームから外に出ない生活では楽しくない。
- 日常生活では何かきっかけがないと、生活のリズムやパターンを変えるのは難しい。
- 気分転換をするにも部屋から出る動機付けとなる仕掛けや場所がないと、なかなか動けない。
- 外出の機会が少なく居室に居る時間が長くなると、必要な時にだけ共用部を訪れる生活の繰り返しになってしまう。
こんな風に
身体の状態によっては外出することが難しい入居者に、ホームに居ながらにしてまちなかの環境を味わってもらいたい。日常生活の中で外出したような気分になれることは、実際に行ってみたい、やってみたいという目的や将来の楽しみを抱くことでもある。
外を感じさせる設えがあり、そこに入居者たちが集う様子が外に表出することで、ホームに豊かな生活があることを地域の人にも知ってもらえる。
共用部にカフェテラス風のラウンジ、ティーコーナーをつくり、自由に飲み物を楽しめるところまでやりきる。
1階につくるなら、テラスに机・椅子・パラソルを置き、地域の人に「ここはカフェですか?」と思わせるような外観のつくり込みを行う。
内部の共用部であれば、観葉植物とともに旅行雑誌や趣味の本など、世界の広がりを感じさせる備品を置く。
庭には散策や外気浴ができる場所を設け、バーベキューなど食事のイベントを行える場所づくりを行う。
実践例
グランダ初台 エントランスラウンジ