今のあなたがすばらしい
居場所を宣言するDeclare own space.
所有と社会性の芽生え
保育園の中にはさまざまな場所があり、こどもたちはお気に入りの場所を見つけたり、自分の居場所をつくろうとします。
その状況において
こどもの多様な興味・関心をかなえる場所をつくろうとしても、使えるスペースや材料、表現の仕方は限られています。
- 与えられた場所や、大人の都合で用意された場所は、こどもにとって愛着がわきにくいものです。
- みんなの場所の一部を占有しようとすると、人と調整したり、仲間を説得して許可を得たりする必要が生じます。
- 遊びに熱中すると、その場所を独占していたいという占有意識が生まれます。
そこで
自分でつくって独り占めしたくなる場所に、みんなを招待することや協力してもっと居心地よくする楽しさを共有しましょう。
- いろんな材料を使ったり、自由な方法で自分の場所をつくれることを、こどもに伝えましょう。
- 居場所をつくるための布や段ボール箱などの材料は、こどもが自由に使えるようにしておきましょう。
- こどもが自然に自分の居場所をつくれるように、保育者がある程度まで準備するのも一つの方法です。
- 例えば、部屋の隅っこ、奥行きが深くて扉がない収納スペースなど、潜在的に居場所になりそうなところを、うまく使えるようにさりげなく示しましょう。
- 一時的に使うということを話したうえで、自分が好きなものを貼ったり、置いたりして占有を認めることもあります。
- 自分でつくった場所には強い愛着が持てて大切にしようとします。他のこどもも同じで、お互いに認め合い、大事にし合うことを共有しましょう。
そうすると
生活空間が、一人の場所やみんなの場所が合わさって重層化し、豊かなものとなっていきます。自分の意思を表すことを知るとともに、みんなと互いに大切にし合う気持ちが生まれます。