本物に触れる
語りかける飾りActive decoration.
額縁の向こう側にあるもの
保育園は殺風景にならないように、さまざまな飾りがされています。
その状況において
保育園での装飾は、良かれと思う大人の自己満足になりがちです。
- 家と保育園の往復の道々で、四季の移ろいを感じることがありますが、人の手による装飾は、変えていかないとそのまま時間が止まったものになってしまいます。
- 華美な装飾は見ていて疲れてしまいます。でも、何もない真白な壁も落ち着かないものです。
- 装飾には飾り手の意図・メッセージが表れ、部屋の雰囲気を支配します。
そこで
飾りに自然の要素や文化を反映させ、「ちょっとした変化」をつくりましょう。
- 春には桜、秋には紅葉など、装飾や花/植物から季節の移り変わりを感じることができます。また、植物だけでなく、梅雨にはカエルなど、虫も観察の対象であるとともに飾りのモチーフにすることもできます。
- 四季だけでなく、世界や日本の文化、地域の伝統や行事の要素なども装飾に取り入れて、拡がりを持たせましょう。
- 展示してあるところに説明を少し加えたり、関連する図鑑や絵本を置くことで、さらにこどもの興味を拡げることができます。
- 雛人形や中秋の名月などの飾りつけや、飾ってある花から季節を感じたり、いわれについて大人がこどもに話をすることで、こどもの感性はさらに拡がっていきます。
- 棚や窓枠などに絵本を開いて飾り、保育者が毎日1ページずつめくっていきます。保護者も目にすることで、「絵本の続きはどうなったの?」と親子の会話につながります。
そうすると
自然の変化を感じ、文化を知ることができ、会話のきっかけが生まれます。装飾によって空間に彩りが添えられることで、長い時間を過ごす保育園が居心地のよい空間になり、美しいものを美しいと思う豊かな感性が育っていきます。
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