Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.058
チャンス
これにより
入居者自身が日々の成果を確かめ、また家族は生き生きした生活の様子に触れることができる。
その背景には
尊敬の気持ちが無ければ、何でも掲示物のように扱ってしまう。
- 制作品やホームでの生活の様子を撮った写真などは、種類が様々で大きさや素材も異なるため、決まった展示/掲示方法が無い。
- 手作りの制作物は掲示板・掲示物と同じ見せ方では生かされない。
- 額縁とは絵・写真・書画を入れて壁に掛ける枠であるとともに、制作品を美しくディスプレイする方法でもある。
こんな風に
入居者とともにつくった手作りの制作品を高価な市販の額縁に入れて飾ると、まるで制作品が窒息しているように見えてくる。市販の額縁は、手作りの制作品の息吹を感じさせてくれない。
制作品一つひとつが日々の営みの成果であり、大切な思い出なので、制作品それ自身が息をして私たちに語りかけて来て欲しい。制作品を皆に見て欲しいから、つくった時の気持ちを思いながら、センス良くディスプレイしたい。
入居者が制作した作品や趣味の成果を展示する手作りのスペース=額縁をつくる。
壁の一部に木枠を回して展示スペースの範囲とし、表面クロスを変えたり、コルクボードやマグネットボードなどを用いてディスプレイしやすいように工夫する。
エントランスやラウンジ、ダイニングとエレベーターホールをつなぐ廊下など、移動や訪問の際に皆が目にする場所に展示スペースを設ける。
作品展示が雑然としないように、スペースは適度な余裕を持ち、境界線をはっきりさせる。
実践例
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