Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり

No.022
内と外

中の庭

A courtyard

外側へ広がるのとは違った開放感。

中の庭

これにより

建物で囲われているからこその守られている感覚があり、安心感を持ちながら、外気に触れ光や風を感じることができる。

その背景には

都心の立地など厳しい敷地環境では、小さな庭すらも確保できなくなってしまう。
  • アイコン 自然光を取り込み、風(空気の流れ)を感じるには、ある一定の縦横寸法の空地が必要。
  • アイコン 建物の中に居る人と庭に居る人、また庭を挟んでのコミュニケーションが取れる。
  • アイコン 囲われているから床は地面とせず建築材料でつくることが望ましい。

こんな風に

条件が良く広い敷地の場合は、庭は外に向かって広がっていくのがよい。しかし、厳しい敷地環境で、少しでも外部空間をプランに取り込みたい時には、中庭を工夫してつくることで、空間や場所の多様性を持つことができる。

中庭の良さは、回廊や部屋から眺めて自然を感じると同時に、庭から建物を見る時に様々な生活の営みと空が混然一体となった風景を眺められることにある。

玄関の内扉を開けた視線の先に中庭を見渡せるような配置計画とする。
パティオや京都の坪庭をイメージするなど、何らかのテーマを持たせる。
シンボルツリーを置く、夜間のライトアップを行うなど、建築的な演出を行う。
庭を観ているだけでホッとする気持ちになるとともに、時候に合わせて様々な飾り付けで楽しめる。
毎週入れ替わる花やミニ庭園など、空以外の自然(植物)を用意して、入居者のくつろぎ空間とする。