本物に触れる
生き物は
保育者一人分The third childcare professional.
命へのかかわりから育つ学び
こどもたちは、動いて成長する生き物に興味津々で、捕まえて園の中で育てたいと希望します。どこの保育園でも、必ずと言っていいほど、何かの生き物を飼っています。
その状況において
生き物の世話をするのが保育者だけである限り、水槽や虫カゴはこどもにとって風景や飾りの一部に過ぎません。
- 何のアドバイスもなく、こどもだけで生き物の世話をしていると、死なせてしまうことが多くあります。
- こどもだけに世話を任せていると、水槽や虫カゴを乱雑に扱ったり、衛生上の注意点を見過ごしてしまうことがあります。
- 保育園の中では、こどもの目線の高さに生き物を置ける場所はあまりありません。
そこで
ただ生き物を飼うのでなく、こどもたちが主体的にかかわりながら飼育することで、生命や環境のことを学べるように工夫しましょう。
- 毎日、生き物の様子が見られるような場所に生き物コーナーを設けて、こどもが中をのぞける高さに水槽や虫カゴを置きます。
- 水槽や虫カゴが転倒しないように安全に配慮しましょう。
- 乳児の部屋には、こどもが目で追えるよう、動きがゆっくりな生き物を飼います。例えば、赤くて少し大きい金魚など。
- 生き物への興味、関心が知識に変わるように、生き物コーナーには関連のある図鑑を置いて、こどもがすぐに見ることができる環境をつくりましょう。
- 餌やりのルールをわかりやすくして、こどもたち自身で世話当番を決めるようにします。興味のあるこどもに係や当番を任せることで、その子にしかない“らしさ”を育てることにつながります。
そうすると
飼育する中で、生き物の気持ちになって考えたり、生き物に気持ちを投影することで、想像力や思索を深め、自然と命の尊さを感じるようになります。生き物の本を一緒に読むことで『活動/発見の連鎖』につながっていきます。
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