UPDATE2023/09/01
#新卒人財育成
現在ベネッセスタイルケア アカデミー介護学部では、新卒入社介護職を対象に、研修とホームでの実践を組み合わせた「知行合一」に基づく育成を実施しています。研修は、全国にあるベネッセスタイルケア アカデミー研修会場で行なっています。「知行合一」に基づく育成とは何か、お客様へ発揮できる実践の力をどのように身につけていくのかをご紹介いたします。
「知行合一」とは、「知識とは実践を伴わなければ、本当の知識とは言えず、知識と実践を繰り返すことで、知識は深まり、実践につながる。どんなにいいことを学んでも、実践できなければ知らないことと同じである。」という考えです。
ベネッセスタイルケア アカデミー介護学部では、この「知行合一」の考えに基づき、「研修」「ホームでの実践」「アドバイス・フォロー」の3つを繰り返しながら、①社会人として仕事をし、力をつけ、成長していくために必要な力、②お客様のQOL※1向上、安全・安心のために必要な介護の基礎力を、1年間かけて段階的に身につけていきます。
※1 quality of life
お客様の「その方らしさ」や心身のご状態はお一人おひとり異なるため、研修で学んだ知識や技術をお客様に対して実践しようとしたときに、壁にぶつかることが多くあります。私たちは、その壁を乗り越えることが重要であり、その先の成長に繋がると考えています。
お客様へ発揮できる実践力を身につけられるように、そしてお客様の嬉しい反応や「その方らしい」姿に触れ、学んだことの意味や重要性を本質的に理解できるように、ベネッセスタイルケア アカデミー介護学部では、研修での学びをホームで実践することにこだわっています。また、お客様のQOL向上を実現した実践知から研修を開発すること、実践における壁を乗り越えるためのアドバイス・フォローをすることを、育成の仕組みとして取り入れ、実施しています。
新卒入社介護職向け研修では、4月の入社後8日間かけて入社時研修を受講し、その後各ホームでのOJT※2と並行しながら、1月まで研修を受講していきます。その中で、入社1年目に求められる介護のプロフェッショナルとしての専門性も身につけていきます。
入社1年目の11月から2月頃には、介護福祉士※3実務者研修を受講します。ベネッセスタイルケア アカデミーでは、介護業界における「介護福祉士」資格の重要性が高まっていることをふまえ資格取得を積極的に支援しており、入社1年目に介護福祉士実務者研修を勤務扱いとし、交通費会社負担で受講できるようにしています。その他、介護福祉士受験料の全額補助や、受験対策講座の無料受講(※講座のないエリアは学習費用補助)の制度も用意しています。※4
※2 on the job training 実際の業務を通じて行う育成方法 指導役である先輩スタッフから業務遂行に必要なスキルや知識をより実践的に学びます※3 介護福祉士とは「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた国家資格です※4 制度を利用するための要件があります
「ご入居者様お一人おひとりに合った関わり方を自分なりに探り続けることはとても難しいですが、ご入居者様とのコミュニケーションを大切にし、より深くご入居者様のことを知って関われるようになってきたことで、楽しさとやりがいを感じられています。」
「命をお預かりしている責任と、ご入居者様お一人おひとりのご状態に合わせて介助方法も異なるという点で、考えることも多く、難しさを感じます。ですが、ご入居者様との関わりは毎日新鮮で、日々新しいことを学び自分の成長に繋がっている実感があり、楽しく働けています。」
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ベネッセスタイルケア アカデミーの「知行合一」に基づく研修・育成体系。2019年に新卒の介護職としてベネッセスタイルケアへ入社した、宮崎伊都希、福原沙紀に、「知行合一」に基づく育成の重要性について、話を聞きました。
宮崎:入社する前は「介護は大変な仕事」というイメージから、やってみたい気持ちだけで乗り越えられるだろうかと不安がありました。入社後、座学や介護技術の研修を受講しますが、学んだことをホームでどのくらい活かせるのだろうかと、実践のイメージは湧きにくかったので、ホームでの実践にすぐに移れることで、実践の感覚を肌で感じることができました。
福原:私も、特に身体介護に対して難しそうというイメージが強かったです。研修の場でも、同期同士で練習を行うため、「実際にご入居者様へ介助してみないとわからない」と感じていました。入社時研修後、実際にホームで様々なご入居者様の支援を行う中で、先輩からご入居者様ごとのケアの根拠を教えてもらい、基本的な知識や技術をベースに、ご入居者様お一人おひとりに合わせて関わり方やケアを考えサービス提供していくことの大切さを学びました。研修だけでなく、実践の中で学ぶべきことも沢山あるのだと実感しています。
宮崎:現在では、お客様のQOL向上を実現した実践知から研修が開発されており、2019年に研修を受講したときよりも研修での学びがホームで活かされるようになり、より進化していますね。
宮崎:入社して同期の仲間と出会い、同じ目線で相談しあいながら切磋琢磨できたことで、力をつけ、成長できたと思います。また、学べるコンテンツが社内でたくさん公開されており、自ら学べる環境があったこともよかったです。
福原:確かに、学べるコンテンツはたくさんありますね。各種ガイドラインや疾患・薬の情報、入社1年目には受講しない研修のコンテンツなども同じように公開されているため、自分の意欲次第で若手のときから成長できる環境があります。また、先輩の関わりも大きかったです。言われたことだけをやるのではなく、自分が何に課題を感じていてどうすればよいのか、考えを引き出しアドバイスしてくれる先輩がいたことで、ご入居者様へのサービスの考え方、自分でホームの課題を解決していくために必要な思考プロセス、人を育てるためのアプローチなどを、どんどん身につけていくことができました。
宮崎:研修とホームでの実践を通して知識・技術・実践力を磨くことで、物事の捉え方が変わりました。排泄ケアなど、一般的に大変と言われるような場面でも、ご入居者様のご状態として捉え、適切な支援を考えられますし、介助者の負担感も減らせるのだとわかりました。
福原:私も、ご入居者様お一人おひとりの「その方らしさ」や行動の理由を知り、どうすればよりその方らしくお過ごしいただけるかを考えられるようになりました。ご入居者様のQOL向上のために考え実践し、成功すると嬉しいです。仕事として大変なことはありますが、達成感や喜びも感じられる仕事ですね。また、自分にない価値観など、幅広い年代の方との出会いの中で、多くの学びを得られる仕事だと思います。
ベネッセスタイルケア 宮崎伊都希(2019年新卒入社)、ベネッセスタイルケア 福原沙紀(2019年新卒入社)
ベネッセスタイルケア アカデミー介護学部では、「社会人として仕事をし、力をつけ、成長していくために必要な力」と「お客様のQOL向上、安全・安心のために必要な介護の基礎力」を、1年間かけて段階的に身につけていきます。お客様のQOL向上を実現した実践知から開発された「研修」、研修での学びをすぐに「ホームで実践」できる育成の仕組み、お客様にQOL向上のサービスを提供している先輩がいるからこそ可能な壁を乗り越えるための「アドバイス・フォロー」。この3つを組み合わせた「知行合一」の研修・育成体系を今後も進化させ、お客様お一人おひとりの「その方らしさ」に寄りそう人財育成を行ってまいります。
2023.09.01