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暮らしを整える

くすりトーーク!Let’s talk about medication!

同じ方を向いて話そう

高齢になるにしたがって、疾患や機能低下を軽減させるために薬が処方されることが多くなり、薬を飲みはじめて状態が思わしくなくなることがあります。

その状況において

スタッフは、薬をきちんと飲んでいただくことが仕事だと思っている場合があります。また、目の前にいる方の状態が薬の影響を受けていると思っておらず、薬の知識に関してあまり自信がない場合には、看護職や医師に薬の話をすることを躊躇してしまいます。その結果、介護職・看護職が薬の影響だと思っていても、薬を見直す話し合いにまではなかなか発展しません。

そこで

ご入居者の今日のご様子のことを話すように、「薬の量に驚いた」「○○様、いつも眠そうにされているけど、昔からそうだったっけ?」等と、薬に関して看護職と一緒におしゃべりしてみましょう。

  • 薬の話題があがったら、それをきっかけに勉強会を企画してみましょう。
  • ご本人にも、薬についての考えや望みを聞いてみましょう。
  • 勉強会では、その方が飲んでいる薬の効果や副作用について、看護職も交えて話し合いましょう。
  • その方のご様子の変化がお薬の影響かどうか、お薬手帳の情報も確認してみましょう。
  • 看護職は、観察のポイントをスタッフと共有し、スタッフはそれに基づいて記録を残していきましょう。

そうすると

スタッフから情報があがってくるようになり、看護職は薬剤師・医師に薬を見直す提案をしやすくなります。記録やご本人の声をもとに、その方にとって良い状態とは何かを考えられるようになり、副作用の減少、QOLやADL(日常生活動作)の向上、その方らしい生活の実現が見込まれます。また、薬の数が減ることで、落薬、薬の影響による転倒等、事故のリスクも減ることが期待されます。