暮らしを整える
食べたくない?
食べられない?Won’t eat, or cannot eat?
気持ちと機能の両方に寄りそう
食べることを通して栄養摂取するので、食べることは生きる源です。しかし、食べるためには食事をする姿勢や、起床してから食事をするまでの時間の長さ、あるいは睡眠、口の中の状態等、様々な条件が整っていなければ、食べたくても食べられないかもしれません。
その状況において
スタッフは、食事を召し上がらないご入居者がいると、召し上がらないことが心配になり、その理由を探る前に、どうしたらしっかり召し上がるかを考えてしまいます。中には、全量摂取を目指し、長時間お食事介助を続けることで、ご入居者にお疲れの様子が見えてしまうこともあります。
そこで
ご本人が食べたくても食べられないのか、そもそも食べたくないのかを、ご本人の言葉以外からも探ってみます。
- 姿勢、口腔、睡眠、起きている時間の長さ、活動の量とお食事の適正な量等の改善について、多職種で話し合ってみましょう。
- もし、改善しても変化がないようであれば、その原因を多職種でさらに分析してみましょう。
- ご本人が食事を召し上がるか選択できない場合は、私たちが取り組んだことをご家族や医師にも伝えてみます。
- 原因がご入居者の体調等によるものならば、ご本人にお食事を食べたいのかを伺ってみるのも良いでしょう。
そうすると
命に関わるからこそ「何をいちばん大切にして、今後の生活を送りたいのか」という、ご本人の想いを中心に話し合い、ご入居者自身に選択していただくことができるようになります。そもそも、人生に選択権がなくては、尊厳を守ることなどできません。ご入居者と関わるすべての人たちとのカンファレンスの繰り返しによって、多職種連携によるアセスメントが実現し、結果的に摂取量が増えることもあるでしょう。