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生きるがひろがる

人生アートプロジェクト“Socially engaged” art

外に向けて絵を飾ろう

何気なく描いたり、つくったりしたものや、感情や意志を込めて表現したものが何かしらの姿かたちとなったときに、制作した本人だけでなく、周りの人もうれしくて誰かに見せたくなるものです。

その状況において

制作した作品を、居室の中や共用スペースに飾ることで、それまで知らなかったその方の興味やこだわりに気がつくことがあります。そうしたきっかけからご入居者同士の趣味をつなげたり、制作意欲や生活の目標へ発展させていくと、ご本人の熱意や意欲がホームの中の小さな活動では収まりきらない場合があります。

そこで

発表の舞台を、ホームの中から公共の場所等の外へとひろげてみましょう。

  • できるだけ誰もが知っている誇らしい場所(美術館などの文化施設)で発表できないかを調べてみます。
  • ホーム同士で声をかけ合い、多くの作品が一堂に会する機会をつくり、一つのホームだけでは味わえない規模の企画を模索しましょう。
  • 新しい作品だけではなく、過去に制作した作品や、ご本人以外の方が制作した作品にもスポットを当てるのも良いでしょう。
  • その方の「やりたい×できる」に着目し、いろいろな方が合同で制作できる作品を企画するのも一つです。
  • ホーム関係者以外にも作品を鑑賞してもらいましょう。

そうすると

普段見慣れていない場所に作品が展示され、形として残るものが多くの人の目に触れることになります。そしてその状況こそが作品制作から展示までを含めた一連の体験となり、ご本人にとってはホームの中だけでない社会の中での人生や命のひろがりを感じることにつながります。また、鑑賞した方も作品を通して作者の制作意欲や制作背景を知ると、「やりたい」「できる」気持ちにつながり、「生きる」がひろがっていきます。