その方らしさを知る
知る知る未知るFind one's philosophy
「すがた」を越えて「らしさ」に出会う
ホームにいらっしゃる方の多くは介護が必要になった方なので、介護というきっかけを通して、様々な方と出会います。
その状況において
介護度、病歴、服薬、お食事の形態など、注意しなければならないことや、してはいけないことばかりに注目してしまいがちです。しかし、その方について知っていることが、「その方らしさ」を知っていることとは限りません。「その方らしさ」を知らない限り、願いを叶えることもできず、ましてやその方のことを語り継ぐことなどできません。
そこで
その方の価値観やこだわりを見つけて、その方らしさとは何かを考えてみましょう。
- まずは知っていることを、何でもいいので書き出してみましょう。
- その方のふるまいや、持ち物等も大事な手掛かりです。
- ご本人から、ご家族やご友人とのエピソードを教えてもらい、可能ならその方たちからも同じエピソードを聞いてみましょう。
- 過去だけでなく、今や未来についても考えを聞いてみましょう。
- たとえば、その方への誕生日プレゼントや、その方の喜ぶ企画を考えてみるのも良いでしょう。
- 同時にご入居者に関わるあなたの「らしさ」を知ることもできるでしょう。さらに、そうしたご入居者のまなざしからも、その方らしさを知ることができるのです。
そうすると
その方について知れば知るほど、たとえ「すがた」は変わっても、「らしさ」は変わらないことに気づきはじめます。その方の行為や発言の一つひとつを、決して問題行動なんかではなく、その方を表す大切な行為として受けとめることで、ありのままのその方を見て「その方らしさ」を知ることができるようになっていきます。さらにその方の「らしさ」と、関わる人の「らしさ」がつながることで、介護がクリエイティブになっていきます。