Benesse Method 01 高齢者ホームの環境創造を支援する「パターン・ランゲージ」 その方らしさに寄りそった環境づくりの手掛かり
No.054
ワープ
これにより
眺望や坪庭の風景を持った気持ちいい浴室空間にするとともに、露天風呂に入っているような雰囲気を演出する。
その背景には
外に開いていない浴室での入浴は、習慣であっても楽しみにならない。
- 浴室の窓は外の風景を見ることより、換気用の窓という機能面が主である。
- プライバシーを守るために、浴室外に塀でもつくらない限り、窓ガラスは曇りガラスになり、さらには開けることができない。
- 眺めとセットで計画されていない。
こんな風に
浴室は裸になって小さな空間でひと時を過ごすため、できるだけ質感のある材料を選び、清潔感とともに安心感を提供することが必要である。加えて、湯船に一定時間じっと浸かる時に、大きな窓から外の様子が伺えると、緊張感から解放され、ゆったりした気分になれる。
入居者の身体の状態は様々だが、プライバシーを守りながらも外の風景を感じられるような浴室によって誰にとっても入浴が楽しみの一つとなって欲しい。
浴室に大きな窓を取り、外と一体的な空間に見せる。
開口部を外に大きく開き、浴室の外側を砂利敷きやウッドデッキとして、そこに鑑賞に向く植栽や石材などを配置して適宜演出を行う。
さらに外側には密植した植栽やルーバー/塀をめぐらし、プライベート感と安心感を確保する。
地階をつくる際には、ドライエリアを坪庭風に設え、外光が入るようにする。
実践例
アリア二子玉川 浴室