IT活用の新たな介護施設 入居者を見守る「マジ神AI」<WBS>

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「グランダ四谷」の部屋に設置されている在・不在センサー。

介護サービスを展開するベネッセグループが、新たな介護施設を公開しました。この施設の介護業務を支えるのが「マジ神AI」と呼ばれる独自のIT技術です。いったい、どういうものなのか取材しました。

東京新宿区に3月オープンする新たな介護施設「グランダ四谷」。部屋に人がいるのか、いないのかがわかる「在・不在センサー」など、施設内にあるすべての部屋のベッドやトイレにセンサーが設置されています。もし入居者に異常が起きた場合は「マジ神AI」と名付けられた人工知能が察知して、すぐにスタッフが対応できる仕組みを導入しています。

「マジ神AI」という一風変わったネーミングの由来となったのが、ベネッセスタイルケアの介護職員、枝松裕子さんです。

「あるホームで入居者とお話をしているときに、すごく大爆笑されたんです。そのときに新人のスタッフが『そんな笑顔見たことなかった。枝松さん、マジ神っすね』と言ったことから、マジ神と言われています」(枝松さん)

これをきっかけに、ベネッセは「マジ神制度」という社内資格制度を新設。枝松さんのように、認知症のケアなど、特にスキルの高いおよそ180人のスタッフが「マジ神」に認定されています。

「まばたきの数とか、首の筋肉の動き、表情筋、汗ばんでいるかを見ながら、緊張している、疲れてきたなと判断します」(枝松さん)

こうした「マジ神」の普段の介護業務の中での対応や気づきなどをデータベース化。そのデータを学習させた「マジ神AI」を今回の施設に導入したのです。

「2025年に30万人以上の介護職が足りなくなるといわれている。介護人材を育てていくことに、このAIを活用していく」(ベネッセスタイルケアの祝田健執行役員)

※ワールドビジネスサテライト


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